ホームページのSEO対策には、いろいろな施策があります。
そして、SEO対策をどのように行うかという解説記事は多くありますが、実際は制作会社でないと出来ないとか、ホームページを制作した時点で手遅れになるケースもあり、今さらどうにも出来ないこともあります。
そこで今回の記事では、ホームページを制作して運用していく流れの中で、どのタイミングでどんなSEO対策をするべきなのかを、具体的に解説していきます。
ホームページ制作会社への依存度も合わせて解説していきますので、これからSEO対策に力を入れていきたい方、二度とSEO対策で失敗したくない方は是非参考にしてください。
ホームページは、何らかの目的をもって制作されます。そして、SEO対策は、ユーザーの目的を達成できるホームページが上位に上がってきます。
そのため、ホームページの目的とゴールを明確にしておかないと、評価の軸がないホームページになってしまいます。
ホームページのターゲット・ペルソナ設定
ホームページのSEO対策において、ペルソナやターゲットを設定することが重要です。Googleは、SEOについて「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」が重要であると述べています。
しかし、「ユーザー」というのは全ての人ではありません。ある特定のニーズを持った人であり、そのユーザーのニーズに的確に応えることが「ユーザー第一のコンテンツ」になるのです。
ターゲットのペルソナが明確になっていないホームページは、情報が散漫になり、誰のニーズにも応えられないものになります。ホームページが普及し始めたころの、「名刺代わりのホームページ」の状態で、「〇〇と〇〇と〇〇をおこなっています、よろしくお願いします」という内容です。
その結果、どのジャンルでもSEOで上位化しないことになり、多くのホームページがそういう状況に陥っています。
つまり、まずはペルソナを設定し、誰に向けてコンテンツを作成するのかが重要です。
SEO対策では、ただ検索順位を上げるだけでなく、実際に自社の商品やサービスに興味を持つユーザーを惹きつけることが目標です。ペルソナ設定を通じて、ユーザーが何を求めているか、どのようなキーワードで検索するのかを理解することで、ユーザーのニーズに応じた効果的なコンテンツを作成できます。
ホームページのゴールを決める
SEO対策において、近年はコンバージョン率が高かったり、平均滞在時間が長いと検索順位が上がりやすい傾向があります。そうすると、ホームページ内でユーザーが目的を達成してコンバージョンする率が高いことが重要になってきます。
これは、GA4(Google Analytics 4)ではエンゲージメント率という指標で計測されます。
「エンゲージメント率」とは、ユーザーがウェブサイトやアプリに対してどれほど積極的に関わっているかを示す指標で、以下のセッションが発生した場合にエンゲージメントセッションとカウントして割合を計算します。
- セッションの滞在時間が10秒以上
- 2ページ以上の閲覧があった場合
- コンバージョンが発生した場合
つまり、ユーザーの満足度を数値化する指標なのですが、そもそもホームページに集客したユーザーをどういう方向に導きたいのか、ホームページからマネタイズするための適切なゴールを決める必要があります。適切なゴールでなければ、適切なエンゲージメント率が測れません。
そのため、ホームページの種類ごとに、どんな目的を達成させるのか決めておかなければなりません。ホームページ・WEBサイトと呼ばれるものには、以下のような種類があります。
- 企業ホームページ(コーポレートサイト)
- Eコマースサイト(ECサイト・オンラインショップ)
- ブログサイト
- ポートフォリオサイト
- ニュースサイト
- SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)
- ランディングページ(LP)
- コミュニティサイト
- 教育サイト
- 予約サイト
そして、マネタイズしていくためのそれぞれの目的は以下のようになります。
ホームページにはさまざまな種類があり、それぞれに異なるマネタイズの方法や目的があります。以下に主要なホームページの種類と、そのマネタイズ方法について説明します。
コーポレートサイト(企業ホームページ)
目的: 企業の信頼性向上や商品・サービスの紹介
マネタイズ方法:
- サービス・商品の販売: 企業が提供する商品やサービスを紹介し、オンライン販売を促進します。
- 顧客獲得(リードジェネレーション): 顧客の問い合わせや資料請求、メルマガ登録を通じて見込み顧客を獲得し、商談や販売につなげます。
- ブランディング: 企業の信頼性を高め、他のビジネスチャンスや協力を促進するためのプラットフォームとして活用します。
ECサイト(オンラインストア)
目的: 商品やサービスの直接販売
マネタイズ方法:
- 商品販売: ECサイトは主に物品やデジタル商品を直接販売するために使用されます。
- アップセル・クロスセル: 一つの商品購入を機に、関連商品や高価格商品の追加購入を促す手法です。
- サブスクリプション: 定期購入や会員制度により、定期的な収益を得ることができます。
ブログやコンテンツサイト
目的: 情報提供やエンターテインメントを通じたトラフィック獲得
マネタイズ方法:
- 広告収入: Google AdSenseや他の広告ネットワークを通じて、サイト上に表示される広告から収益を得ます。
- アフィリエイト: 記事内で特定の商品やサービスを紹介し、購入が発生した場合にコミッションを得る方法です。
- スポンサーシップ: 企業がサイト内のコンテンツに対してスポンサーになることで収益を上げます。
ランディングページ
目的: 特定のアクションを促進するためのページ(商品購入や問い合わせなど)
マネタイズ方法:
- リードジェネレーション: 特定のキャンペーンや商品に対する情報を提供し、顧客にアクションを促して見込み顧客を獲得します。
- 直接販売: 特定の商品の購入を促進することも一般的です。
ポータルサイト
目的: 多様な情報やサービスを一元化して提供
マネタイズ方法:
- 広告収入: 多くの訪問者がいるため、広告スペースの販売が主要な収益源となります。
- 提携サービス: 他のサービスやコンテンツと連携して、ユーザーの移動を促し、その成果に応じて報酬を得るアフィリエイト型もあります。
SNS関連サイト
目的: コミュニケーションの場を提供
マネタイズ方法:
- 広告収入: ユーザーの興味に合わせたターゲティング広告を表示し、収益を得ます。
- プレミアムメンバーシップ: 無料の基本サービスに加えて、追加機能を有料で提供するサブスクリプションモデルです。
会員制サイト
目的: 会員限定のコンテンツやサービスを提供
マネタイズ方法:
- サブスクリプション: 定期的な会費を徴収することで収益を得ます。
- 独占コンテンツの販売: 会員限定の資料やビデオ、コンサルティングサービスなどを提供します。
ドメイン・サーバーの選択
ホームページのSEO対策において、ドメインやサーバーの選択が重要である理由は、サイトのパフォーマンスや信頼性に直接影響を与えるためです。以下にその理由を詳しく説明します。
ドメインの選択がSEOに与える影響
信頼性とブランディング:
ドメインは、サイトのブランドイメージや信頼性を強化する要素です。信頼性の高いドメイン(例: .com, .co.jpなど)は、ユーザーだけでなく検索エンジンに対しても、信頼できるサイトであるというメッセージを伝えることができます。例えば、日本のターゲット市場に向けたビジネスなら、ローカルドメイン(例: .jp)がSEOにプラスになります。
ドメインエイジ(ドメインの年齢):
古いドメインは、一般的に検索エンジンに対して信頼性が高いと見なされやすく、検索結果で有利になることがあります。新しいドメインよりも、長い間存在しているドメインはスパムサイトと見なされる可能性が低いからです。
キーワードとの関連性:
ドメイン名に関連するキーワードを含めることで、検索エンジンのクローラがその内容を認識しやすくなる場合があります。ただし、あまりに過剰なキーワード使用はペナルティの対象となる可能性もあるため、適切なバランスが必要です。
サーバーの選択がSEOに与える影響
サーバー速度(ページ表示速度):
検索エンジン、特にGoogleは、ページの読み込み速度をランキング要因として重要視しています。遅いサーバーを選んでしまうと、サイトの表示が遅くなり、ユーザーが離脱しやすくなります。これにより、直帰率が高まりSEOに悪影響を与える可能性があります。サーバー会社とサーバーのスペックが影響しますので、高速で安定したサーバーを選ぶことが重要です。
サーバーの稼働時間(Uptime):
サイトが頻繁にダウンするような不安定なサーバーを使用していると、検索エンジンのクロールがうまく行われないことがあり、結果として検索順位が下がるリスクがあります。サーバーの稼働時間は、サイトの信頼性に直結するため、99%以上の稼働率を持つ信頼できるホスティングサービスを選ぶことが重要です。
地理的なサーバー位置:
サーバーの物理的な位置は、ターゲットとする市場に影響を与えることがあります。たとえば、日本のユーザーをターゲットにしている場合、日本国内にサーバーを設置すると、ページ読み込み速度が速くなり、ユーザー体験が向上します。また、地理的に近いサーバーは、検索エンジンがローカル検索で優先表示することがあります。
セキュリティ(SSL証明書):
HTTPS(SSL証明書)が適用されているサイトは、Googleによって推奨されており、SEOにおいても有利です。SSL証明書があると、ユーザーのデータを保護することができ、検索エンジンやユーザーに対して信頼性を示すことができます。そのため、SSL対応のサーバーを選ぶことが必須です。
ホームページのSEO対策−2/HTMLを最適化する
ホームページのHTMLは、適切にすることによってSEO対策でものすごく有利になるわけではありません。以下に示すHTML最適化に関することは、クロールの部分は必須ですが、それ以外は全く出来ていなくでも致命的な問題にはなりません。しかし、上位化しているWEBサイトは実施していることです。
そして、HTMLに関することは制作会社によって手法・作法・流儀が異なり、ホームページ制作会社の選定によって大きく差が出てしまう部分です。これらの内容を全て知っていて対応できる制作会社はそれほど多くはありません。そのため、ホームページの制作会社やディレクターを選ぶ際には、こういった知識や実績があるところに依頼しましょう。
Googleにクローリングさせて検索エンジンにインデックスさせる設定
SEOというのは、検索エンジンの上位に表示させることです。そのため、以下のような検索エンジンに表示させる設定をしておく必要があります。
ウェブサイトのクロール
Googleのクローラーがウェブサイトを正しくクロールできるかどうかは、まずサイトが「クロール可能」であることが重要です。これを実現するためには以下が必要です。
- Robots.txtファイルの設定: サイトの特定のページをクロールさせたくない場合には「robots.txt」を適切に設定する必要がありますが、誤ってクロールさせたいページを制限(disallow)してしまうことがないように注意します。これはミスしてしまうと致命的な問題になります。
- XMLサイトマップの提出: サイトの全体構造をGoogleにわかりやすく伝えるため、サイトマップをGoogle Search Consoleを通じて提出します。これにより、クローラーがどのページを優先的にクロールすべきか理解できます。Wordpressで制作するホームページの場合、プラグインで対応できます。
- ページのリンク構造: サイト内のリンクが正しく設定され、すべてのページに到達できるようにする必要があります。内部リンクが不足していたり、リンクが切れている場合、クローラーはページを見つけにくくなります。一般的には、トップページにはカテゴリページへのリンクを設置しておき、ここのページはカテゴリページに設置するなどしてクローリングをしやすくします。
ページの表示速度とモバイル対応
Googleはユーザーエクスペリエンスを重視しているため、ページの表示速度やモバイル対応がクローリングとインデックスにも影響します。
- ページ速度の最適化: ページの読み込みが遅いと、クローラーが効率的にサイトを巡回できません。また、ユーザーの離脱率も高まるため、SEOにも悪影響を与えます。画像の最適化や不要なスクリプトの削除を行い、ページの読み込み速度を向上させます。
- モバイルフレンドリーなデザイン: 現在のGoogleのインデックスは「モバイルファーストインデックス」を採用しており、モバイル版サイトが優先されます。サイトがモバイルデバイスでも適切に表示されるようにレスポンシブデザインを採用することが求められます。
質の高いコンテンツ
Googleはユーザーに役立つコンテンツをインデックスしたいため、質の高いコンテンツが重要です。
- オリジナルかつ価値のある情報: 重複コンテンツや低品質なコンテンツはインデックスされにくくなります。オリジナルで価値のある情報を提供し、ユーザーのニーズに応えるコンテンツが求められます。
- メタタグとタイトルの最適化: ページごとに適切なタイトルタグとメタディスクリプションを設定することが、Googleにページの内容を正確に伝えるために重要です。これにより、インデックス後の検索結果表示にも影響します。
HTTPS対応
Googleは安全なウェブ環境を推奨しているため、HTTPS対応が必須となります。SSL証明書を導入し、HTTPSに移行することで、SEO評価も向上し、ユーザーの信頼も得られます。
重複コンテンツの回避
重複コンテンツは、Googleがどのページをインデックスすべきかを混乱させ、SEOパフォーマンスを低下させる原因となります。
ただし、数ページで半分程度似ているページがあるくらいでは、全く問題がありません。また、多くのページで部分的に同じ要素がある場合も問題はありません。機械的に大量に重複コンテンツ/コピーコンテンツを作成したり、ページの内容がほとんど同じである場合は、対策が必要です。統合できるものは統合し、どうしても生成されてしまう「似ているページ」は、canonicalタグを利用して、正しいURLを指定することで重複を回避できます。
URLを正規化し重複コンテンツを避ける設定
同じページに複数のURLがあると、SEOではマイナスになります。現在では、以前よりはこの影響が少なくなっていますが、設定自体は簡単であるため、対策しておいた方が良いでしょう。
重複コンテンツの例
以下のようなケースが、同じページであるにもかかわらず、複数もURLが存在するケースです。
http://example.com
https://example.com
http://www.example.com
https://www.example.com
https://www.example.com/index.html
https://www.example.com/?パラメータの文字列・・・
URL正規化の方法
URLの正規化には以下の方法がよく使われます:
- canonicalタグの使用: ページの
<head>
内に<link rel="canonical" href="https://example.com">
というタグを追加することで、正規のURLを指定します。これにより、検索エンジンはそのURLを優先してインデックスします。 - リダイレクト(301リダイレクト): 上記の例のパラメータのケースには使いませんが、異なるURLをすべて正規URLにリダイレクトすることで、ユーザーも検索エンジンも一つのURLにアクセスするようにします。
- HTTPSとWWWの一貫性: サイト全体でHTTPSに統一したり、
www
の有無を統一することで、無駄な重複を避けます。
各ページへのパンくずリストの設定
ホームページにはパンくずリストと呼ばれるリンクの階層構造を示すナビゲーションがあります。SEOの観点では、これを設置すると良いとされています。以下に具体的なメリットをピックアップしました。
ユーザーの利便性向上
パンくずリスト(Breadcrumb)は、ページの階層構造を視覚的に示すナビゲーションツールで、ユーザーが今どのページにいるのか、上位のページがどこにあるのかを簡単に理解できます。これにより、サイト内で迷うことなく、スムーズに上位ページや関連ページに戻ることができます。
- サイト内の構造把握: 特に、階層が深いコンテンツを持つサイト(ECサイト、ブログなど)では、ユーザーがページを簡単に移動できるようにするため、パンくずリストが役立ちます。
- 直帰率の低下: ユーザーがページに留まり、他のページを探しやすくなるため、直帰率を下げる効果も期待できます。
SEOの向上
パンくずリストは、検索エンジンに対してもサイトの階層構造を明確に伝える効果があります。これにより、検索エンジンがページの関連性や優先度を理解しやすくなります。
- 内部リンク構造の強化: パンくずリストは内部リンクの一部として機能し、Googleなどの検索エンジンにサイトの構造を明確に伝えることができます。Googleは、ホームページのディレクトリ構造(FTP内のフォルダの構造)は把握できないため、リンクで構造を判断します。そのため、パンくずリストを設置することによってクロールの効率が上がり、インデックス化されやすくなります。
- 検索結果への影響: GoogleはパンくずリストをSERP(検索結果ページ)に表示することがあり、これによりユーザーはサイトの階層構造を検索結果から直接確認できます。これもCTR(クリック率)の向上につながる可能性があります。
URLに日本語を含めない
日本語URLは、SEO対策においてはメリット・デメリットがあります。しかし、バックリンク獲得やデータ分析をする際に非常に不便であるため、基本的には避けたほうが良いです。
日本語URLの利点
ユーザーフレンドリー: 日本語URLは直感的に理解しやすく、内容が何であるかがURLから明確にわかるため、クリック率(CTR)の向上につながることがあります。
検索結果での表示: 検索エンジンの結果ページ(SERP)に表示される際、Googleなどの検索エンジンは日本語URLをそのまま表示するため、ユーザーがクリックしやすくなります。これもCTRを高める要因です。
日本語URLの注意点
バックリンク生成の困難さ: 日本語URLをコピーして貼り付ける際、エンコードされたURLが表示されてしまうことがあるため、他のサイトやSNSでの共有時に視覚的に分かりづらく、バックリンクを得る際に不利になることがあります。
エンコードの問題: 日本語URLは、URLに使われる際に「パーセントエンコーディング」と呼ばれる特殊な形式に変換されます。たとえば、https://example.com/新商品
は、https://example.com/%E6%96%B0%E5%95%86%E5%93%81
のように変換されます。この変換されたURLが非常に長いURLになって不自然に見えることがあり、SNSやメールで共有する際に不便な場合があります。また、サイトのデータを分析する際にも非常に不便で分析結果がわかりにくいものになります。
SEOに適したソースコードにする
これは、ソースコードが適切に構造化され、SEO(検索エンジン最適化)のベストプラクティスに従っていることを意味します。具体的には、以下の要素が含まれます。
見出しタグの適切なHTML構造
- 見出しタグ(h1, h2, h3など)の正しい使用: ページ内の見出しタグを階層的に整理し、h1タグは一つのページに1回のみ使用し、その後の見出しに適切にh2やh3を使います。これにより、検索エンジンがページの構造と内容を理解しやすくなります。すべてのページに同じh1を設定するホームページ制作会社が多いので、これは特に注意が必要です。
セマンティックなHTMLの使用
- セマンティックなHTMLの使用: 検索エンジンがページの意味を理解するために、
<div>
多用するのではなく、以下のようなセマンティックなHTMLタグを適切に使用することが重要です。<header>
:ページやセクションのヘッダーを定義するタグです。ロゴやナビゲーションメニュー、サイトのタイトルなど、ページの上部に表示される重要な要素を含みます。サイトの構造を明確にし、SEO効果を高めます。<footer>
:ページやセクションのフッターを定義するタグです。著作権情報やクレジット、追加のリンクなどが含まれます。サイトの終わりを明示し、検索エンジンがサイトの全体的な構造を理解するのに役立ちます。<section>
:ページの主要なセクションをグループ化するためのタグです。<article>
タグに似ていますが、より一般的な用途で使われ、テーマやトピックごとにページを分割するのに適しています。コンテンツを意味的に整理することで、検索エンジンとユーザーの両方に対してコンテンツの意味が明確になります。<article>
:独立したコンテンツのブロック、例えばブログ記事やニュース記事を定義します。これにより、そのコンテンツが他の部分とは異なる独立した内容であることが示されます。検索エンジンが、ページ内の各部分がどのように関連しているのかを理解するのに役立ちます。SEOでは、個別のコンテンツが評価されやすくなります。<nav>
:サイト内のナビゲーションリンクを囲むタグです。通常、メインメニューやサイドバーに使用されます。ナビゲーション部分を明示することで、検索エンジンやスクリーンリーダーがページ間のリンク構造を適切に理解できるようになります。<main>
:ページの主要なコンテンツを示すタグです。<header>
や<footer>
などの他の要素とは異なり、ページのメインとなる情報を明示します。ページ内の主なコンテンツを検索エンジンや支援技術に示し、余分なナビゲーションや広告と区別します。<aside>
:ページのメインコンテンツに直接関係しない補足情報を示します。通常はサイドバーに使われ、リンク、広告、サブメニューなどを配置するのに役立ちます。補足的な情報を区別することで、検索エンジンが主要コンテンツと区別してインデックスするのに役立ちます。
メタデータの最適化
- メタタイトルとメタディスクリプション: 各ページには、適切なキーワードを含んだユニークなタイトルタグと、魅力的で説明的なメタディスクリプションを設定します。これにより、検索エンジン結果ページ(SERP)でのクリック率(CTR)が向上します。これは、WordpressなどのCMSの場合、ページ数が多くても入力しやすくする工夫が可能です。
- alt属性の適切な使用: 画像に対して
alt
属性を適切に設定し、画像が何を示しているかを説明することで、画像検索にも対応し、視覚障害のあるユーザーにも配慮したサイトとなります。
構造化データの実装
- スキーママークアップ: 構造化データ(Schema.orgを使用)を追加して、検索エンジンに対してページの内容をより詳細に説明します。これにより、リッチスニペットやリッチリザルトに表示されやすくなり、検索結果での目立ちやすさが向上します。これは種類が決まっており、例えば以下のようなものがあります。
スキーマタイプ | 目的 |
---|---|
Article Schema | 記事やブログ投稿を検索エンジンに知らせ、リッチスニペットとして表示されやすくするために使用します。 |
Person Schema | 個人のプロフィール情報(著者、クリエイターなど)を示し、検索結果で著者情報を表示するために使用します。 |
Organization Schema | 企業や組織の情報(名前、住所、連絡先など)を構造化して表示し、ビジネス情報を正確に検索エンジンに伝えるために使用します。 |
BreadcrumbList Schema | サイトの階層構造(パンくずリスト)を示し、ユーザーと検索エンジンがページ間の関係を理解しやすくするために使用します。 |
FAQ Schema | よくある質問とその回答を示すために使用され、検索結果にリッチスニペットとしてFAQが表示されることがあります。 |
Recipe Schema | レシピ情報(材料、調理方法、時間など)を構造化して表示し、レシピ検索結果にリッチスニペットとして表示されやすくします。 |
→ 構造化マークアップ・スキーママークアップについてはこちら
ホームページのSEO対策−3/サイト構造・サイト構成を最適化する
サイト構造は、ウェブサイト内のページがどのように階層的に配置され、相互にリンクされているかを指します。トップページからカテゴリページ、さらにサブページへと続く階層を示し、ユーザーがどのようにページをナビゲートするか、また検索エンジンがクロールしやすいように設計されます。
サイト構成は、各ページの具体的なレイアウトやコンテンツの配置方法を指します。ナビゲーションメニューやコンテンツの配置、ボタンの設置など、ユーザーがページ内で情報を効率よく取得できるようにするための設計です。
近年、これらの最適化は、ユーザー体験向上とSEO効果を高めるために重要です。なぜかというと、ホームページのコンバージョン率や滞在時間、ページ閲覧数を重視しており、実際にそれを満たしているWEBサイトが上位化しやすい傾向があります。そのため、コンバージョンさせるためのサイト構造、サイト構成が重要なのです。
そして、ここは前述のHTMLとは少し異なり、ホームページ制作会社に左右されるというよりは、マーケティングのコンサルタントが介在するかどうかが問題になります。ホームページ制作会社の多くは、何をどうしたらコンバージョンが増えたとかアクセス数が増えたなどのデータを、日々細かく見ているわけではありません。
以下の構造や構成に関わる問題は、WEBマーケティングを生業としている人間でないと分からない部分があります。そういったコンサルタントを制作プロジェクトにアサインするか、マーケティングのコンサルタントに確認しながら進めることが望ましいセクションになります。
ユーザーが目的を達成できる導線設計
「ホームページのゴールを決める」のところで記載しましたが、ホームページはユーザーの課題を解決し目的を達成させる場所でなくてはなりません。
ユーザーがサイト内で迷わずに目的のアクション(商品購入、問い合わせ、情報の取得など)をスムーズに行えるようにページやコンテンツを配置し、ナビゲートしやすくすることが求められます。
これを効果的に実現する方法がありますが、これは弊社のクライアントにのみ公開しております。ここでは、内部リンク構造を中心に解説していきましょう。
SEOに有利な内部リンク構造を考える際、コンバージョン率(CTR)の向上を目的とする場合は、ユーザーを意識したリンク配置と、行動を促すCTA(コールトゥアクション)の設置が非常に重要です。以下、コンバージョンを達成しやすい内部リンクの構造と配置、そしてCTAの使い方について説明します。
トップページから重要なページへのリンク
トップページはサイト全体のハブとして機能します。集客力のあるトップページから、コンバージョンにつながる重要なページ(商品ページ、問い合わせページなど)に内部リンクを張ることで、ユーザーを効率的に誘導します。
- 配置例: トップページのナビゲーションメニューやバナーに、目立つCTAボタンを設置し、訪問者を購買ページや無料トライアルページに誘導します。「今すぐ試す」「無料でダウンロード」などの具体的なアクションを促す文言を使います。
階層を意識したリンク構造と明確な導線
カテゴリページやサブカテゴリページを利用して、ユーザーが目的のページに簡単に到達できるようにします。特に、商品ページやサービス案内ページへリンクを張ることで、検索エンジンにもページの重要性を示せます。
- 配置例: カテゴリーページから、さらに詳細な情報ページやサービス説明ページにリンクし、ユーザーが自然に次のステップへ進める導線を構築します。その際、各ページに「次のステップはこちら」や「さらに詳しく」といったCTAを設置して、ユーザーが次の行動を明確に理解できるようにします。
コンテンツ間の相互リンクとCTAの活用
内部リンクは、ページ同士の関連性を高め、ユーザーが関連コンテンツを次々に閲覧できるようにします。特に、ブログ記事や製品説明ページで、関連する他のページや次のステップに進むためのリンクを設置します。
- 配置例: 「この記事を読んだ人はこちらもチェック」「関連するサービスはこちら」といった相互リンクを設置し、その下に「お問い合わせはこちら」や「無料相談を申し込む」などの明確なCTAボタンを配置して、具体的なアクションを促します。
パンくずリストでナビゲーションを補助
パンくずリストを使って、ユーザーが今どのページにいるのかを視覚的に示しつつ、上位ページやカテゴリーページへ戻る導線を提供します。これにより、サイト内でのユーザーの迷子を防ぎ、自然な流れで他のコンテンツへ誘導できます。
- 配置例: 各ページの上部にパンくずリストを設置し、カテゴリやトップページへ戻れるリンクを提供。ユーザーが次のステップを考えやすくなり、パンくずリストの近くにCTAボタンを配置することで行動を促す流れを作ります。
アンカーテキストの最適化と行動促進
内部リンクのアンカーテキストは、リンク先の内容を明確に示すため、キーワードと行動を示す文言を含めます。これにより、検索エンジンがリンク先ページの内容を理解しやすくなるだけでなく、ユーザーに具体的なアクションを促すことができます。
- 配置例: アンカーテキストとして「SEOの基礎を学ぶ」「今すぐダウンロード」など、行動を促すテキストを使い、次に進むべきアクションが明確に伝わるようにします。
主要ページへのリンク集中とコンバージョン導線
重要なページ(例えば購入ページや登録ページ)には、他のページから多くのリンクを張ることで、検索エンジンにそのページが特に重要であることを示すと同時に、ユーザーをコンバージョンへ誘導しやすくします。
- 配置例: サービス説明ページやブログ記事の末尾に、「無料トライアル」「今すぐ申し込む」といった具体的なアクションを促すCTAを設置し、直接コンバージョンにつながるページへのリンクを張ります。
ユーザーが目的を達成できるページの配置
ホームページは、ユーザーに対してソリューションを与えるものでなければ、コンバージョンに繋がりません。
ユーザーが直面している問題や質問に答えるコンテンツを提供することが、ユーザーにとってのソリューションになります。そして、各ページはユーザーのニーズや問題を解決するために設計されているべきです。
そのため、単純に事業内容や会社概要のページを作るのではなく、以下のようなあくまでもソリューションを提供するという視点でページを配置するべきです。
トップページ: ユーザーの抱える主要な問題に対する解決策を簡潔に示し、それに対応するページへの導線を明示する。
サービスページや製品ページ: 問題に対する解決策を提供する製品やサービスを、具体的なメリットや特徴とともに紹介します。ユーザーにとっての利点や解決策にフォーカスします。
LP(ランディングページ): 特定のキャンペーンや商品に対する情報を提供し、顧客にアクションを促して見込み顧客を獲得したり販売したりします。
FAQページ: よくある質問に対する答えをまとめ、ユーザーが抱える疑問を解決します。
ガイドやブログ記事: 詳細なハウツーガイドや情報記事を掲載し、ユーザーに具体的な方法や解決策を提案します。
ホームページのSEO対策−4/コンテンツ(ページの内容)を最適化する
ホームページは、ユーザーにソリューションを提供することが大切で、コンバージョン率などもSEOに影響しています。そうすると、自ずとコンテンツの内容もそれなりに充実していなければなりません。
このコンテンツに関しては、WEBコンテンツライターの業務範囲です。しかし実際のところ、コンテンツ記事のライターはたくさんいるものの、ホームページのコンテンツをしっかり書けるライターは多くはありません。マーケティングやセールスの観点を持っている必要があり、マーケティングの知識、セールスライティングのスキル、コピーライティングのスキルを合わせ持つ人は稀有な存在です。
そのため、ホームページの制作会社やコンサルタントに依頼しても当たり外れがあり、自社である程度のノウハウを持っていることが望ましいパートです。
以下に、いくつかの切り口でコンテンツを記載する際の注意点を記載します。
サービスページのページ構成
サービス紹介ページは、自社の商品・サービスを紹介してコンバージョン(ユーザーが目的を達成する)に結びつけなければなりません。ここでコンバージョンさせられないと、ユーザーを他のサイトへ逃すことになるでしょう。
実際には、商品・サービスの内容、BtoBかBtoCか、高額商材かそうでないか、短期検討商材か中長期検討商材かで、コンテンツの内容、書き方は異なりますが、一般的にコンバージョンするページ構成は以下のように言われています。
明確で魅力的なキャッチコピー
ユーザーの注意を引き、ページに滞在してもらうためには、製品やサービスの価値を簡潔に伝えるキャッチコピーが重要です。このキャッチコピーは、ユーザーの問題を解決する具体的なメリットや、他の競合と差別化できる強みを強調するべきです。
ユーザーの問題解決にフォーカスした説明
製品やサービスの説明は、ユーザーの問題を解決する方法を具体的に示す必要があります。単なるスペックや機能の羅列ではなく、**「この商品やサービスがどう役立つか」**をわかりやすく伝えます。
例:
- 特徴: 商品の機能や利点を説明する。
- メリット: その機能がユーザーの生活や業務にどう貢献するかを具体的に示す。
- 証拠: その効果が証明された実績やデータ、ユーザーのレビューを加える。
強力なCTA(コールトゥアクション)の配置
CTAボタンはページの目立つ位置に配置し、ユーザーが次に何をすべきかを明確に指示します。「今すぐ購入」「無料で試す」「お問い合わせはこちら」など、具体的で行動を促す文言を使います。CTAは、視覚的にも目立つデザインであることが重要です。
- 配置場所: ページの上部(ファーストビュー)、ページの途中、ページ下部といった複数の場所にCTAを設置します。特にモバイルでは、スクロールを考慮して、すぐにアクセスできる位置にCTAを配置します。
視覚的要素の活用
製品ページやサービスページでは、テキストだけでなく、画像や動画などの視覚的要素も重要です。特に、以下のような要素を含めると効果的です。
- 高品質な画像: 製品の具体的なイメージを視覚的に伝え、ユーザーが商品をより理解できるようにします。
- 製品の利用シーンを示す動画: 動画はユーザーの理解を深め、行動を促す強力なツールです。製品の使い方や、サービスの流れを短い動画で説明します。
社会的証明(Social Proof)の提供
レビューやテスティモニアル(顧客の声)、ユーザー事例を提供することで、信頼性を高めます。実際のユーザーのフィードバックや成功事例があると、潜在的な顧客に安心感を与え、購入や問い合わせのハードルを下げます。
- レビューの表示: 星評価や具体的なレビューを製品ページの目立つ場所に表示します。
- ケーススタディ: サービス利用者がどのように成功したかを説明するケーススタディを紹介します。
緊急性や限定性の訴求
ユーザーがすぐに行動を起こしたくなるように、緊急性や限定性を強調します。特に、キャンペーンやセール情報を加えることで、コンバージョン率が高まる傾向にあります。
例:
- 「限定50個」
- 「今だけ〇〇%オフ!」
- 「〇〇日までにお申し込みください」
料金プランや価格の明示
特にサービス提供の場合、料金プランをわかりやすく示すことが重要です。シンプルなプランの比較表や、価格に対する価値の説明を明確にすることで、ユーザーが料金に対して納得しやすくなります。
- 料金プラン表: 複数のプランがある場合、特徴を一覧でわかりやすく比較できる表を設置します。
FAQの設置
よくある質問(FAQ)をページに掲載することで、ユーザーが抱きやすい疑問にすぐに答えられ、離脱率を下げる効果があります。これにより、ユーザーが問い合わせる手間が省け、購入や申し込みまでのプロセスをスムーズにします。
信頼感を高める要素
サービスページや製品ページに、信頼性を高める証拠を追加します。例えば、受賞歴、認証マーク(SSL証明書など)、メディア掲載実績、導入企業のロゴなどを表示します。これにより、ユーザーの不安を取り除き、安心感を与えます。
商品・サービスの特徴別のページ構成の違い
ホームページの内容や構成は、商品やサービスの特性、顧客ターゲット(BtoBかBtoCか)、価格帯、そして顧客の購入検討期間によって異なります。
以下に、それぞれの要因に応じてどのように構成を変えるべきかを説明します。
BtoB(企業向け)とBtoC(個人向け)の違い
BtoB(Business to Business)
- 内容: BtoBでは、顧客企業のニーズや課題に対して具体的なソリューションを提示することが重要です。業界特化の情報や、企業にとっての導入メリット、技術的な詳細が求められます。
- 構成: 長期的なビジネス関係を構築するため、詳細な製品情報、ホワイトペーパー、ケーススタディ、技術的なドキュメントが必要です。トップページに「導入事例」「パートナーシップ」の情報を目立つ場所に配置します。また、問い合わせフォームや見積もり依頼のボタンを分かりやすく配置します。
- CTA: 「無料相談」「お問い合わせ」「デモを依頼」など、初期段階で関心を引くCTAを中心にします。
BtoC(Business to Consumer)
- 内容: BtoCでは、直感的で感情に訴えるコンテンツが効果的です。商品の特徴やベネフィットを短くわかりやすく伝え、ビジュアル要素(画像、動画)で購買意欲を高めます。
- 構成: シンプルで直感的なナビゲーションが必要です。特にユーザーレビューや口コミ、簡単なFAQなどがあると、購入の判断材料になります。購入ページやカートへのアクセスは容易に行えるように設計されます。
- CTA: 「今すぐ購入」「カートに追加」など、すぐに行動を起こせるものが効果的です。
高単価商材と低単価商材の違い
高単価の商品やサービス
- 内容: 高単価商材では、顧客が慎重に購入を検討するため、信頼性や詳細な情報を提供することが重要です。製品の仕様、保証、購入後のサポート、価値の証明となるコンテンツ(導入事例、レビュー、技術データなど)を充実させます。
- 構成: 商品やサービスの価値を示すために、ビジュアルや動画を用いて製品の使い方やメリットを詳しく説明します。また、リスクを軽減するための保証や返金ポリシーを明示することも有効です。
- CTA: 「詳細資料をダウンロード」「無料カウンセリングを受ける」など、検討段階のユーザーに対して具体的な行動を促すCTAが適しています。
低単価の商品やサービス
- 内容: 低単価商材では、短時間で購入決定ができるように、商品の魅力をシンプルかつ直感的に伝えることが大切です。スペックや価格にフォーカスしつつ、ビジュアルを用いて感情的に引き付けます。
- 構成: 簡単でスムーズな購買体験が求められ、購入プロセスを極力短くします。また、レビューや評価が重要な役割を果たします。
- CTA: 「今すぐ購入」「すぐに試す」といった行動を即すCTAが有効です。
短期検討商材と中長期検討商材の違い
短期検討商材
- 内容: 短期間で購入が決まる製品やサービスでは、購買までのプロセスを短縮するよう、明確で簡潔な情報を提供します。商品ページで即座に購入決定ができるよう、製品の簡単な説明と価格、そしてレビューを強調します。
- 構成: トップページにヒーローイメージやお得なキャンペーンを目立たせ、購入ページまでのナビゲーションをシンプルにします。また、リターンポリシーやサポート情報も、安心して購入を決断できる要素として含めます。
- CTA: 「今すぐ購入」「限定オファーを利用する」など、即時行動を促すものを使用します。
中長期検討商材
- 内容: 検討期間が長い商材では、詳細な製品説明、顧客導入事例、技術的な資料、FAQなどの信頼性を裏付ける情報が求められます。潜在顧客が情報収集しやすいよう、リソースやホワイトペーパーを提供します。
- 構成: 複数の検討段階に対応できるよう、問い合わせフォームや資料ダウンロードのCTAを段階的に配置します。また、長期間の契約に関わる製品やサービスは、導入後のサポートや成功事例を目立たせることが大切です。
- CTA: 「無料相談を申し込む」「デモをリクエスト」「詳細資料をダウンロード」など、検討中のユーザーを次のステップに誘導します。
アクセスを集めるコンテンツ記事ページの構成
現在のSEO対策では、ECサイトやエリアビジネスの場合は商品ページ、サイトのトップページでアクセスを稼ぎますが、それ以外のコーポレートサイトなどの場合、コンテンツマーケティング用の記事を作成しないとアクセスを集められません。
コーポレートサイトで、トップページやサービスページのメタタグを修正したりリンク構造を変えてアクセスを増やそうとしているのであれば、すぐにやめたほうがいいです。
そして、アクセスを集めるためのコンテンツマーケティング用の記事をSEOに最適化するためには、以下のような構成が効果的です。この構成は、検索エンジンがコンテンツを評価し、ユーザーにとっても読みやすい内容を提供することを目的としています。
魅力的なタイトル(H1タグ)
- キーワードを含むタイトル: タイトルには、ターゲットとなる主要なキーワードを自然に組み込みます。これにより、検索エンジンが記事の主題を理解しやすくなり、検索結果に表示される際にクリックされやすくなります。
- クリックを促す文言: ただキーワードを詰め込むのではなく、ユーザーの興味を引き、クリックを促すようなキャッチーなタイトルを作成します。
導入部分でのキーワード使用
- 序文に重要なキーワードを含める: 記事の最初の100〜150語以内に、主要なキーワードや関連キーワードを含めます。これにより、検索エンジンとユーザーに対して、記事の内容が何であるかを早い段階で伝えることができます。
- ユーザーの問題提起: ユーザーが解決したい課題や興味を引き出すような問題提起をし、記事全体の概要を提示します。
H2・H3タグを使った見出しの整理
- 階層構造の整理: 記事を複数のセクションに分け、見出しタグ(H2、H3など)を適切に使用して、コンテンツをわかりやすく整理します。これにより、検索エンジンが記事をクロールしやすくなり、ユーザーも読みやすくなります。
- 見出しにキーワードを含める: 見出しには、主題に関連するキーワードを自然に含めることで、SEO効果を高めます。ただし、無理に詰め込むのではなく、自然な表現で。
キーワード出現率
- キーワードの出現頻度を高める: キーワード出現率とは、文章やテキスト内で特定のキーワードがどれだけ頻繁に使用されているかを示す指標です。出現率が高いとそのキーワードに関する情報が充実していると判断される確率が高まります。
ユーザーに価値を提供するコンテンツ
- 深い情報提供: ユーザーが求める具体的な情報や解決策を提供します。一般的な表現ではなく、具体的なデータ、事例、ハウツーなどの詳細な内容が求められます。これにより、ユーザーの滞在時間が延び、SEO評価が向上します。
- 適切な内部リンクと外部リンク: 関連する他のページへの内部リンクを配置し、ユーザーがサイト内で他のコンテンツも簡単にアクセスできるようにします。また、信頼できる外部のリソースやデータを参照し、外部リンクも適切に使用します。
視覚的要素の活用
- 画像や動画の追加: 文章だけでなく、画像や動画、インフォグラフィックなどを適切に挿入し、視覚的に魅力的なコンテンツを作ります。これにより、ユーザーのエンゲージメントが向上します。
- 画像のAltテキスト最適化: 画像には、説明的なAltテキストを追加し、検索エンジンに画像の内容を伝えます。Altテキストにはキーワードを含めることで、画像検索にも対応します。
ホームページのSEO対策−5/運用中のデータを分析する
ホームページ運用中のSEOの分析や改善施策にはいくつかの方法があります。
それぞれ見ていきましょう。
ホームページ全体のSEO対策の分析
ホームページ運用中のSEO対策を効果的に分析するためには、様々なデータを定期的に確認し、サイトのパフォーマンスを評価して改善点を見つけることが重要です。以下に、具体的なSEO分析方法を紹介します。
Google Analyticsによるトラフィック分析
- オーガニックトラフィックの確認: Google Analyticsでオーガニック検索からのトラフィック量を確認し、SEO対策の効果を測定します。訪問者数の増減、地域、デバイスなどを分析し、ユーザーの行動パターンを把握します。
- エンゲージメント率や滞在時間: 訪問者がページにどのくらい滞在しているか、直帰率が高いか低いかを確認し、コンテンツの質やユーザー体験を改善するためのヒントを得ます。
Google Search Consoleの活用
- 検索パフォーマンスの確認: Search Consoleでは、検索クエリごとのクリック数、表示回数、クリック率(CTR)などを分析できます。特定のキーワードでのランキングがどう変化しているか、低いCTRを改善するためにメタデータやタイトルの変更を検討します。
- インデックスステータスの確認: サイトのページが正しくインデックスされているか、クロールエラーが発生していないかを確認します。エラーが発生しているページは修正し、検索エンジンがスムーズにクロールできるようにします。
キーワードランキングの追跡
- キーワード順位の追跡ツール: SEMrushやAhrefs、Rank Trackerなどのツールを使って、主要なキーワードの検索順位を定期的に追跡します。順位が下がっているキーワードがあれば、該当するページを再評価し、キーワードの使い方やコンテンツを見直します。
コンテンツパフォーマンスの評価
- ページごとのトラフィックとエンゲージメント: 各ページのトラフィック、滞在時間、直帰率をGoogle Analyticsで確認します。高トラフィックページは成功しているため、そのページに関連するコンテンツを強化します。逆にパフォーマンスが低いページは、内容のリフレッシュやキーワードの見直しが必要です。
- コンテンツの更新とリライト: パフォーマンスの低いページや古いコンテンツは、最新の情報に更新し、SEOに適した形にリライトします。
バックリンクの分析
- リンクプロファイルの確認: AhrefsやMozなどのツールを使い、サイトに向けられているバックリンクの質や数を確認します。高品質なリンクが多いほど、検索エンジンからの信頼性が高まりますが、スパムリンクがある場合はディスアボウツールで否定します。
- 新たなリンク機会の模索: 業界のリーダーや関連ブログにコンテンツを提供し、リンクを得るための戦略を立てます。
モバイルフレンドリーとページ速度のチェック
- モバイル対応の確認: Googleモバイルフレンドリーテストを使って、サイトがモバイルデバイスで正しく表示されているかを確認します。モバイル対応の不備は検索順位に影響を与えるため、優先的に対応します。
- ページ速度の最適化: PageSpeed InsightsやGTmetrixなどのツールで、ページの読み込み速度を定期的にチェックします。重い画像をアップしてしまったりなど、読み込みが遅くなっているページは画像の圧縮やキャッシュの活用で改善します。
ユーザーエクスペリエンス(UX)の分析
- エンゲージメント率と行動フロー: Google Analyticsの「行動フロー」機能を使って、ユーザーがどのページで行動を起こし、どのページで離脱しているかを把握します。ユーザーがストレスなく情報を得られるよう、内部リンクの見直しやナビゲーションの改善を行います。
- ヒートマップツールの使用: Hotjarなどのヒートマップツールで、ユーザーがページ内でどこをクリックし、どこをスクロールしているかを分析し、ユーザー行動に基づいたデザインの最適化を行います。
アクセスを集めるコンテンツ記事ページのSEO対策
コンテンツ記事でアクセスを増やすためのSEO対策には、以下のようなポイントを押さえることが重要です。これにより、検索エンジンの評価が向上し、ユーザーのニーズに合った質の高いコンテンツを提供できます。
キーワードリサーチと最適化
- 適切なキーワードの選定: ターゲットとするユーザーが実際に検索するキーワードを調査し、それをコンテンツ内に自然に組み込みます。GoogleキーワードプランナーやAhrefs、SEMrushなどのツールを使い、競合やトレンドを考慮したキーワード選定を行います。
- ロングテールキーワードの活用: 競合の少ないロングテールキーワードをターゲットにすることで、ニッチな検索クエリにも対応し、特定のユーザー層を獲得するチャンスが広がります。
コンテンツの質の向上
- 価値のある情報提供: 単なるキーワード詰め込みではなく、ユーザーが抱えている課題に対して解決策を提示する有益なコンテンツを作成します。具体的な事例、データ、ハウツーなど、実際に役立つ情報を提供することが重要です。
- オリジナルコンテンツの作成: 他のサイトをコピーしたり、類似した内容を繰り返すのではなく、独自の視点や情報を提供することで、検索エンジンに評価されやすくなります。
内部リンクの強化
- 関連コンテンツとのリンク: 記事の中で他の関連するコンテンツへリンクを張ることで、ユーザーの滞在時間を延ばし、サイト全体のSEO効果を高めます。これにより、検索エンジンがサイト全体の構造を把握しやすくなります。
- パンくずリストの活用: サイトの構造を明確にし、ユーザーがナビゲーションしやすくなるようにパンくずリストを設置することも有効です。
ユーザーエンゲージメントの向上
- コメントやシェアの促進: 記事に対してコメントを促し、ソーシャルメディアでシェアされやすいコンテンツを提供します。これにより、ユーザーがサイトに関与しやすくなり、SEO効果も向上します。
- CTA(コールトゥアクション)の設置: 記事内に関連する製品ページや次のアクションを促すCTAを増やしたり流れを変えたりして、ユーザーのコンバージョン率が高まるように改善します。
まとめ
ホームページにおけるSEO対策とは、ホームページ全体をユーザーの目的を達成することにフォーカスした構造にするということです。
そのためにターゲットやゴールを明確にし、HTMLを最適化し、ページのコンテンツや導線をユーザーがコンバージョンしやすいものにすることが必要です。そして、効果的なコンテンツ作成、定期的な分析、継続的な改善が重要です。
様々なWEB上の情報を集めれば、一見、簡単に出来そうな内容ではありますが、実際は奥が深く、幅広い知識が必要です。なるべく、専門のコンサルタントのもとでSEO対策を進めていくことをおすすめします。